さて1年のはじまりです。
どうも、ぱんだり(@pandaryman)でございます。
2022年。今年は何をしますか?
カメラなどの機材をたくさん買う年でしょうか?
それともたくさん撮影していく年でしょうか?
何も決めてないなぁでも何かやってみたいなぁという方や、最近撮影がなんだか迷子だなぁ…という方にご提案。
フォトコンテストへの応募なんていかがでしょう?
フォトコンテストと聞くとそれだけで拒否反応を示す方がいます。
それでいいと思います。
「他人に自分の写真を順位付けなんてされたくない」という方もいます。
それでいいと思います。
どんな有り方があっても良いと思うのですが一つだけ。
「フォトコンテストなんて簡単だからあんなの参加しても意味ねーよ」
っていう発言はちょっと格好悪いなぁと思っていたりします。
あくまでも個人的な感覚で異論は当然ですが。
この発言って俺SUGEEEEE!感があふれてますが、トップをとった方じゃないとなんか恥ずかしそうというか。
参加せずして外野から参加者の事をグダグダというのは小学生レベルの痛々しさを感じるんですよね。
余談はおいておいて、フォトコンテストって人によってはうまく作用する人もいますので
ちょっと気になるなって場合は参加してみられたら良いんじゃないでしょうか。
合わないなって思えば、やめてしまえばよいわけですし。
自分で目標が定まっていたり、上達するためのルートが自分で出来ている人には必要ないかもしれません。
ちょっと第三者評価もいれつつ上達するためのきっかけが欲しいな、という人の一つの選択肢としてフォトコンテストもありだと思います。
ここまででちょっと気になるかな?って方は、下の内容も読んで頂けると嬉しいです。
ぱんだりとフォトコンテスト
元フォトグラファーとしてアマチュアカメラマンさんの写真アドバイザーのようなことをしております。僕自身は、師匠の教えでフォトコンテストへの参加をしておりません。
対面でボッコボコに腐すこともありますが、根底は「撮りたいものが撮れるようになる力を少しでもつけてもらいたい」という想いでやっております。
カメラマンさんが真面目に受けてくれる場合は懇切丁寧ですが、いい加減なことをする人にはいい加減です。その人の良さを生かしたいので、いい加減という良さを生かしていきます、はい。
ありがたいことに、アドバイスをさせて頂いたカメラマンさんから「〇〇賞でうん十万円もらいました!」とか「また入賞しました」という嬉しい報告を頂くことが多いです。
といっても、基本はカメラマンさんの個性の結果で、僕はちょっと背中を押させてもらっただけです。嫌いなんですよ、「こう撮りなさい」だとかいうの。
(でもこういう報告受けると少し鼻が高くなりますよね、ありがたいです。)
ちなみによく使う言葉は「たくさん失敗すればいいじゃない」と「いい加減に撮った写真を見せられるのがいっちゃん嫌いなんですよ」です。
この前はずっと写真を見ている方と話をしていて、「ポートレート、撮ってみたら?」と提案してみるとやはり撮ってみたかったようで、そういう背中の押し方というのもしていたりします。稀ですが。
僕自身、まだまだ知らないことがたくさんありますが、対フォトコンテストをベースにいろいろと勉強していたりします。
フォトコンテストとは
フォトコンテストはその名の通り、写真のコンテスト。写真コンテストっていう場合もありますよね。
どんなコンテストにも審査員がいて、その人の判断で順位がつきます。
主催者の目的はさまざまですが、地方のコンテストだと観光誘致のものであったり、
いろいろなメディアで使うための素材集めが目的だったりすることもあって、
場合によっては作品の良し悪しよりも「素材として使えるかどうか」で判断されるものがあるのも事実。
大体のフォトコンテストでは、入賞した作品に対して、賞金や賞品が贈られます。
かわりに、その写真の著作権や使用権が主催者に移ったりします。
フォトコンテストは大体どこかで展示されたり発表されたりします。
参加した方は結果を見ることが多いでしょうし、全く写真に興味がない人の目にも触れたりします。
カレンダー用のフォトコンテストなんて本当にたくさんに人の目に触れますし、
「らーらーらー」の曲で有名な明治安田生命さんのコンテストなんてCMになりますしね。
知り合いの人がCMで出ているのを見ると、ちょっと不思議な気持ちになりました。
フォトコンテストは、ぜんぜん知らない人に写真を見てもらう場所の一つの選択肢とも言えますね。
悪質なフォトコンテストに気をつけて
これ、気をつけなきゃいけないのは、入賞しなかった作品に対しても著作権の移動を小さく明記してあったりする場合もあります。
悪質なフォトコンテストです。
また、賞があるだけで対価がないものも存在しますが、こういうのもある意味悪質なフォトコンテストだと思います。
だってねぇ、写真を撮るのに機材や移動のための金額や時間を使ってるにも関わらず、
「俺たちが表彰したんだからそれだけで名誉あるだろうが。金はやらねぇが著作権は渡せ」
ってどんだけジャイアンなんだよと。
いや、ジャイアンの方がもっと人間味があっていいと思うけどね。いざという時守ってくれるから。
応募するからには安くてもちゃんと対価があるコンテストに応募しましょう。
(モチベーションにもつながりますし。)
最高賞金にもよりますが、年1回程度のコンテストであれば最高賞金3万円以上のものがおススメです。
ローカルなコンテストは地域によって違いが出たりします。
私のいる岡山県はコンテスト賞金はかなり低いです。金額が高いコンテストで3万円程度です。
対してお隣の広島県のコンテスト賞金は高いものが多いです。最高賞金が十万円を超えるコンテストが普通にあります。
フォトコンテストの注意点
「フォトコンテストは絶対」ではありません。
これ、しっかりと覚えててほしいです。
「コンテストに落ちた写真」=「良くない写真・悪い写真」
というイメージをもってしまう方がいますが、そうではありません。
あくまでも「審査員の好みではなかった写真」なだけです。
もしかしたら、好みだったかもしれないけれど、もっと審査員好みの写真が一緒に出ていただけかもしれないです。
実は知り合いの人で、自分が好きな写真がいろんなコンテストで落ちて、それでも好きで諦めきれなくて何種類目かのコンテストに出した時点で最高賞を撮ったという事があります。
審査員が変われば結果が変わるのがフォトコンテストなわけです。
だから、「コンテストに落ちた写真」でも「撮影者にとって良い写真は良い写真」だと思っています。
そして気をつけなければいけないのは、「コンテストに入賞しているから何をしてもよいというわけではない」というのも罠の一つです。
いくつかコンテストに入ると自尊心が高くなります。それは良いと思います。
ただ、そこで「痛い人間になる」のは避けたいですね。
いろいろと伝聞であったり直接であったり「痛い人間になってしまった方々」の話は持っていますが、それはまたいつかの機会に…
フォトコンテストを勧める理由
第三者から見られるということ
写真を誰かに「評価」してほしいと思っている場合、フォトコンテストが良いかもしれません。
誰かに見てもらうのであれば、SNSでもよいと思います。
むしろその方が良いと思っている部分があるのも事実ですが、ちょっと今回の趣旨とは違うので割愛します。
誤解を恐れない表現をするならSNSはフォロワーさんだけの優しい世界だったりすることもあります。(場所によっては違うかもしれませんが)
「誰かとの比較」を求めるのであれば、フォトコンテストをおススメします。
客観的に見られた時に自分の写真はどうなのか?
それを感じるための指標の一つにはなると思いますよ。
自分が応募した作品が落ちた/入賞した。
他の作品はどうだった。
どうして自分の結果に対して、ほかの人の作品がこういった結果になったのか。
写真と向き合うための指標の一つに、フォトコンテストは使えます。あくまでも、指標の一つです。
伝える写真の撮り方を刷り込む
コンテストへの入賞は一つの指標でしかありません。
ですが、「対コンテスト」という観点で言うと、ある一定の技量を超えているかどうか?が重要になります。
・シャッターチャンス ・光の選び方 ・ピントワーク ・焦点距離の選び方 ・構図のとり方
・露出のとり方 ・画面内のパワーバランスとレタッチの仕方
など、様々な要素のトータルがある一定の技量を超えていて、はじめて入賞のチャンスが巡ってきます。
(よくある「〇〇構図」とやらに縛られない方が良いかも。あれってまとまって見える構図を分析した結果でしかないので。)
そこから先は審査員の好みや、同時に応募した人の写真のレベルなど、いろんな要素がからみあってきます。
もちろん、審査員によってそれらの要素の重要ポイントは違います。
ピントが少しでも外れていたらアウトな人もいればそうじゃない人もいます。
これは分野によっても違います。
ピントが外れるなんてめったにないシーンで外してしまった写真はおそらく即審査から外れます。
逆にピントが難しいシーンでもすごく決定的瞬間かつ構図的に美しい写真であれば多少のピントずれは許容されたりもします。
審査員によって判断は違いますが、多くのコンテストである程度の技量(ここではセンスも含む)は必要になってきます。
これをざっくりという言葉にしたのが「伝える力」ってやつなんじゃないかと思っています。知らんけどね。
小難しく書きましたけど、この「一定の技量」って判断が難しいんですよね。
ただ、コンテストに参加することで、自分の作品と比較しつつ「一定の技量」を意識して他の作品を肯定的にみると、実はたくさん見えてくるものがあったりします。
振り返っていくことで、自分の中にいろんなものが刷り込まれていき、少しでも「自分が撮りたい被写体が、自分が撮りたいイメージで撮れる」に近づくんじゃないかと思います。(人によるけど)
それだけでも、フォトコンテストにチャレンジした意味があるんじゃないかと、そう思っております。
これ、個人的に大切だと思ってます。
気軽に参加していいと思うんですけど、そこで落選したときに「入賞作品どんなのかな?ほほーう、面白いねー」って入賞した作品を自分の中で「言語化」できると自分の力になってくると思うんです。
あと、コンテスト自体も楽しめますよね。
上でゴネゴネと書いていますが、実際はこれくらいの感覚でいくと良いんじゃないかと思ってます。
お金が手に入る
もう、これですよ。
金の亡者になって自分の写真を見失ってしまった人も多々いますが、たまにリターンがあるのもよいですよね。
趣味なんてお金がかかって当たり前ですけど、それでもいくらか返ってくるならうれしいですよね。
50万円返ってきたり、20万円かえってきたり、5万円だったり、2千円が定期的に返ってきたり。
「あなたの写真をいくらで買い上げます」って言ってくれてるわけですから、うれしいですよね。
たまに年間収支(賞金-応募にかかる金額)がプラスになる人もいて、そういう人はすごいなぁって思ったりします。
フォトコンテストの応募手順とルール
応募するとなった時、どうやったら良いかわからないですよね。簡単にまとめてみました。
コンテストの応募ルールを確認します。
以下のような内容が重要なポイントになると思います。
・規定サイズ … 写真の大きさ。サービスサイズはL版のこと
・最大の応募枚数 … 規定以上に送ると失格になることもあります
・撮影日の制限の有無 … 「何年以降に撮影のものに限る」など
・締め切り日 … 消印有効か、必着かをしっかり見ましょう
・SNSに関する規定 … 未発表にSNS・自分のWeb発表を含むかどうか
・加工規定 … 加工不可は「消す」「足す」を不可としている場合が多い。加工不可でもレタッチ(現像・トリミング・焼き込み等)は可が多い。
星グルなど比較明合成は許可されていない場合もあるが、多くの例で加工に入らないとされています。
※不明な場合は事務局に問い合わせることをおススメします。
プリントします。
この時、プリントサイズは規定サイズの最大を基本とします。
四切や六切の場合、(ワイド可)という指定があるかどうかを確認します。
ワイド可であれば、ワイド四切が使用できますし、不可であれば四切となります。
賞金が多いコンテスト=人気なコンテストほど、いろいろな写真が集まります。
規定サイズが幅広いコンテストだと上の図くらいの違いが出てきます。どんなに良い写真でもサイズで見劣ってしまうと、見つけてもらうことが難しくなります。そのため、プリントサイズは規定サイズの最大を基本とした方が良いです。
※感覚的には2LとA4くらいの幅であればまだまだ2Lでも戦えると思います。(不利なことには違いないですが)
コンテストによっては、プロフェッショナルなペーパーを使った方が良い場合もありますが、賞金と相談しましょう。
賞金が低いコンテストに高いペーパーを使っても、もったいないですよね。
応募票をプリントの裏に張り付け、できれば透明袋に入れましょう
応募票はセロテープで良い場合が多いです。四角または左右(上下)で止めます。
べったりと囲むと、応募票とプリントの湿気の吸い込み具合の違いでプリントが歪んだりします。
応募票を貼った写真は、透明なOPP袋などにいれた方が、トラブルを避けることができます。
インクジェットの場合は完全に乾燥してからが良いのでプリント後1日ほど過ぎてから作業した方が良いです。
写真を送付します
締切日には必ず到着するようにします。
透明袋に入れた写真を茶色などの封筒に入れますが、その際に型紙などを入れて写真を保護した方が良いです。
応募の最大枚数を超えないようにしましょう。3点までとされているのに4点送ったりすると、全てが失格になることもあります。
郵便で送る場合、A4は定形外規格内で送れますが、A4を超えると定形外規格外となりますので少し料金があがります。
フォトコンテストに向いている写真とは
正直、いろいろなフォトコンテストがあるので「これが向いている」というのはないです。
すべての人が満足できる車がないのと一緒です。
適しているコンテストに出すことができれば最高の結果が残せるでしょう。
ただ、ポイントとしては次のような要素がしっかりしていると入賞確率があがるのではないかと思います。
・絶妙のシャッターチャンス … シャッターチャンスは重要。その中に構図の美しさが必須。
・主役と脇役が明確 … むしろ主役と脇役だけでいい事が多々。
他にも要素はあって、そこに背景の無駄の無さとか、視点誘導や構図のパワーバランスとか色みの対比とか要素の対比とかそういうテクニックが絡むわけですが。
まずはこの2点の要素がしっかりしていればいいんじゃないかなと感じています。
そして、コンテストはプレゼンすることができないというのも注意点です。
写真を見てもらう時に被写体のすごさだったり、自分の撮影時の苦労だったり、聞かれてもいないのに説明する人がいますが、コンテストでは基本的にそういう事が一切できません。
どんなに苦労して撮影しようが、伝わらなければ意味がありません。
実際、苦労とかは関係なく、楽しんで撮った写真の方がコンテストで良い結果を残すこともあります。
ただ一つ、「これが好き」「これが面白い」というしっかりした気持ちで撮られた写真は、大体良い結果になったりするのではないでしょうか。
おススメのフォトコンテスト
継続型のコンテスト
地元新聞などが継続的にやっているコンテストや、雑誌のコンテストなど継続的に行われているものは、毎月の楽しみになって良いです。
賞金金額は比較的安いですが、継続することで1年間にどれだけ入賞したか、などの目標設定がしやすいです。
雑誌「フォトコン」は初級なら2Lから参加できるので応募コストが安いのも魅力です。
カメラのキタムラ フォトコンテスト (直近締切:2022.2.15)
年2回のフォトコンテスト。かつてのJAPAN PHOTOだと思われます。最高賞金額が高く、2022年は部門も増えたので非常におススメです。
近くのキタムラで応募できるのが非常に便利。
※ワイド四切での応募を推奨。賞金額も大きいので、ここぞという写真は高い用紙を使った方が良いかも。
明治安田生命2021マイハピネスフォトコンテスト(直近締切:2022.1.31)
小田和正さんの曲に合わせてあなたの写真がCMで流れるというコンテスト。
プリント(A4推奨)だけでなくWeb応募も可能なので、応募コストが安いのも魅力。
被写体への承諾が非常に厳しい条件になるので、そこはポイントになります。
賞金もそこそこ高いので、チャレンジしてみてはいかが?
EPSON meet up!-selection
エプソンのコンテスト。インクジェットメーカーのEPSONなのに、用紙規定がないのはEPSONさんの懐の広さからでしょうか。
データ部門とプリント部門で分けているのも魅力的。
プリント部門はコストとのバランスもありますが、ワイド四切以上がおススメです。(大きすぎると送料がかかりすぎますが。)
他にもCanonやNikon、富士フイルムなどたくさんのメーカーさんが最高賞金が高めのコンテストを行っています。
また、地元の観光課などが行っているフォトコンテストなどもありますので、いろいろと調べてみてはいかがでしょうか?
思っていることを伝えきるにはちょっと足りないけれど、長くなりすぎたので今日はこの辺で。
ほいじゃあの!
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