ひゅ~どろどろ~、ぱんだり(@pandaryman)だよぉ~~
花粉というと僕は震え上がる思いでございますが、いかがお過ごしでしょうか?
今日は少しだけ怖い(?)お話です。
以前はしがない婚礼屋でして、才能のなさを実感して、現在は本職からは離れた生活をしております。
今回は、「元」職場や、そこから派生する随所で起きたお話をしていきます。
少々フェイクを入れさせて頂いてますが、おおかた実話でございまする。
もちろん、発生当時は少々カチンときたり、怒りが収まらぬ時もございましたが、年月は人を穏やかにすると申しましょうか、今では笑い話にできる内容です。
もちろん、全てにおいて僕に責任がないとかいうつもりもありませぬ。
力不足な部分も多々ありました。そこは間違いございません。
ただただ、「あ~、こんな人もいるんだねぇ~。」程度に笑って頂けると幸いでございます。
それでは、はじまり、はじまり~
※長文なうえに、文字ばかりでごめんなさい。イラスト下手で…
第1筒 恐怖!気合入れすぎで大迷惑なカメラ叔父さん
結婚式を挙げられた方はわかると思いますが(会場によります)、当日はブライズルームでカメラマンと新郎新婦が挨拶をし、①ブライズルームでリップシーンなどを撮影→②少し館内で撮影→リハーサルというような流れになるかと思います。
僕がいた式場がそんな感じでした。
①ブライズルームでの撮影の開始から②の少し館内で撮影完了までの時間も15分程度と、それなりにちゃんと時間はいただけておりました。
さて、あるお式の事です。
ブライズルームでのリップシーンも終わり、チャペル前の撮影スペースで少し撮影をしようとしたところ、新郎新婦の叔父さんという方が現れました。
事前に聞いてはいましたが、写真が趣味という、見た目はとても感じの良い叔父様でした。
叔父様「ちょっと1枚撮らせてもらって良い?」
ぱんだり「あ、いいですよ~(にっこり)」
ぱんだり「!!!!!!!!!」
その叔父様が取り出したのは、中版のフィルムカメラ。
(これが問題を引き起こすのですが…)
ぱんだり「すごいですね!カッコいい!」
叔父様「写真好きなんですよ~(三脚を広げはじめる」
しばし、叔父様の準備が完了するのを待ちます。
叔父様「ちょっと待ってね~、あれ?あれ?」
三脚にカメラが据え付けられました。
叔父様「もうちょっと待ってね~、う~ん、う~ん…」
なんか、叔父様、苦戦中。
ぱんだり「(時計チラッ」
叔父様「はい、じゃあ撮るよ~、え~っと…(なんか設定いじってる)」
バシャ!バシャ!
叔父様「もうちょっと待ってね~(設定変更中)」
ぱんだり「(もう十分でないかえ?」
叔父様「はい、撮るよ~。は~い、オッケー」
ぱんだり「さて…」
プランナーさん「じゃあそろそろリハーサルいきます~」
ぱんだり「ちょっ!!!!!!僕の撮影時間!!」
プランナーさんにお願いして少しだけ撮らせてもらいましたが、いつもの1/3も撮影できませんでした…
これ以降、こういうパターンの時は必ず先にいくらか撮らせてもらうように心がけております。
第2筒 カメラマンへの恨みはらさでおくべきか~
次は、チャペルの人前式でおこった出来事です。
当時は式場専属ということもあり、式場のバージンロードへの踏み込みを許されておりました。
ただ、バージンロードに踏み込むことは、列席者から二人が見えにくくなるため、入るときはしゃがんで小さくなって、座っている人の視界をできるだけ遮らないようにしていました。
立つならば、バージンロードの一番後ろから望遠で撮れば良いわけですから。
もちろん、マナーとして、列席者は式中にバージンロードに足を踏み入れるべきではないと僕自身は思っています。
大人のマナーとして、ですね。
僕自身が列席者の時は、特に気を付けています。
むしろ、列席者が式中にうろうろと立ち歩くという行為になると、僕には理解できません。
卒業式で、参列者が立ち上がって生徒の傍まで行って写真を撮り始めるという行為を想像すると、その異常性が感じて頂けるのではないでしょうか?
「式」とは、そういうものだと思っております。
ただ…これは、あくまでも私の中だけの常識であったようです。
さて、今回の出来事ですが、前兆は「誓約書への署名」の時にありました。
ふと、誓約書への署名の直前、列席者の一人が立ち上がるのが、司会の端に見えたのです。
そして、立ち上がった人と署名台を結ぶ線上が僕の撮影ポイントでした。
これがどうもよくなかったようです。
立ち上がったのは学生服の少年。手には、コンパクトカメラを持っていました。
見えた時点で僕がそのポイントを避ければ、後のような事は起きなかったかもしれない。(今となっては…ですが。)
そして、ベールアップからのキスという、結婚式の山場で事件は起きました。
僕は、バージンロードにすばやく移動し、身を低くしました。
その瞬間!
なんと、その学生服の少年と、その母と思われる女性がバージンロード前方、新郎新婦の目の前に並んで座り、カメラを構えたではありませんか!
ぱんだり「(!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)」
とっさの事に、僕は立ち上がって何カットか写真を撮り、しゃがみました。
ですが、きっと僕の身体が邪魔になって、列席者の多くは、キスシーンという大切なシーンを見ることはできなかったでしょう。
ほんと、列席の方には申し訳ない…でも正直理解してほしい。これ、アルバムを作らなきゃいけないから…緊急事態だから…
正直ね、正直に言うとね、めちゃくちゃキレました。
ぱんだり「(何してくれんねん…)」
そして、式が終わり、列席者が退席する時に、僕が限界までキレる決定的な声が聞こえました。
女性の声「あのカメラマン、困っとったでwwwww(関西弁)」
※この一言一句は忘れん…声のトーンも笑い声も…一生忘れんわ…
※もちろん、この後の進行は無事に(?)勧めましたが、その日の事務所で僕の収まらぬ怒りを最後まで聞いてくれた先輩カメラマンとプランナーさんには感謝しかございません。
第3筒 サンドイッチマン
バージンロードは基本的に立ち入る場所ではありません。(ただしそうでない場合もある)
この事件が起きたのは、式が終わり新郎新婦がバージンロードを退場する時でした。
僕も油断してました。
「列席に写真好きな叔父さんがいる」という事前情報。
その方は、式中は後方でおとなしく写真を撮られていました。(マーク済み)
僕のルーティーンは順調でした。
式は滞りなく進み、後は新郎新婦が退場するのみ。
新郎新婦と一定の距離を取りながらバージンロードを後ろ向きに進み、新郎新婦と列席者の笑顔を撮る予定でした。
いつも、ギリギリでちゃんと扉が開き、僕の逃げ道も確保されている、そんな予定だったのです。
順調に、新郎新婦が進み、僕も同時に後ろに進み、さぁ扉が近づいてきた!
その時!
ボフッ!
思ったより早く、僕の背中に「何か」が当たりました。
ちなみに、頭には固いものが当たりました。
当たり負けて少し前に戻り、振り向くと…
カメラを持った叔父さんが堂々とバージンロードで写真を撮っているではありませんか…。(僕の真後ろね)
前から迫ってくる新郎新婦。
後ろには叔父さん。
開かない扉。
撮らなければいけない写真。
絶対絶命のピンチ!
その時!運命の扉は開かれたのです!!!
という事がありましてね。
あやうくサンドイッチマンになるところでした。
第4筒 ザ・ライバル視
第4筒は、「婚礼カメラマンあるある」かもしれないですね。
よくよく考えたら、怖くはないお話だわ…
実際、僕も「そう感じさせてしまう側」になった事もあるので、これは全否定するつもりはありません。ただただ、反省でございます。
ここに書いてあることは、僕も状況的になってしまったことがあるお話です。
(その1)ライバル兄ちゃん
披露宴のあまぁ~いイベントといえば?
そうですね。
ケーキ入刀。
当時、会社の方針で、カメラ1台、レンズ複数という体制でした。
何か障害が起きても、まったく同じ構成のセットが事務所にあるので、なんとかなるわけですが。(いやいやいや…汗)
ケーキ入刀の直前のイベントとケーキ入刀では違うレンズを使うため、レンズ交換を終えた僕がケーキの前に来た時、その声が聞こえました。
列席さん1「やった!カメラマンより良いポジション取れた!」
列席さん2(1の友人?)「お前のカメラで、プロより良い写真撮ってやれよ」
列席さん1「もちろん!」
今となっては怖いどころか微笑ましくも思える会話。
この人達は一体誰と戦ってるんだろう…。
ちなみに、当時はバブル期のタワーみたいなケーキでなく、低いケーキが流行していましたので、ぶっちゃけていうと、ポジションなんていくらでもあるわけで…。
もちろん、僕は彼らの後ろから美味しく撮らせていただきました。
#こんな感じの無差別格闘を挑まれる感じ、ミラーレスカメラが出始めたころに非常に多かったんですよねぇ…。
#最近はない、というか、事前にそんな気が起きないようにするんですけどね。良い方向へ。
(その2)金持ち道楽おじさん
下積みの下積み時代、EOS 5Dmark2を使っておりました。
赤色にめちゃくちゃ反応するのと、好感度耐性の低さ(今から言えば…ですが)がつらかったですが、本当に思い入れのある僕の中での名機でございます。
さて、とある披露宴。
列席の笑顔のおじさんがカメラを覗いてきて言いました。
おじさん「それは?何かな?」
ぱんだり「5Dですよ~」
おじさん「そうかぁ~」
(立ち去りながら)おじさん「そんなんでいい写真が撮れるのかねぇ~(にやにや)」
きっと、フェーズワンくらい使ってて世界中で売れている名カメラマンだったんだろうな、あのおじさん。
(その3)フラッグシップ劣等感
さて、ぱんだりも独り立ちしてしばらくして、1Ds markIIIを使うようになりました。
その後、いろいろあって、婚礼で1Dxを使うようになったわけですが…。
ついに言われちゃいましたよ。
「1Dxでつまんねぇ写真撮ってるやつ」
ちょっとこのお話は結構つらい(トラウマ)ので、この辺で。
(その4)フラッグシップ劣等感 外伝
外伝はちょっと詳しく書きましょうかね。
婚礼とは別の、とある撮影で空き時間が出来たので、倉敷美観地区で1Dxぶらさげてボーっとしてたんですよ。
本当は、空き時間で美味しいお団子を食べたかったのに臨時休業で、別のお店は美味しいお饅頭食べたかったのに海外研修とやらでお休みで途方にくれてたんです。
そしたら、僕の目の前を狐のお面を持って和服を着たコスプレな女の子とカメラを持った男が通りすぎていって、そのあとで声が聞こえたんですよね。
男「1Dx、奪ってやろうか?」
女「殴って奪っちゃえばいいじゃん(爆笑)」
もうね、この時の僕は(食べたいものが食べられなかった)喪失感いっぱいで、哀れみしかなかったんですよ。
ぱんだり「(あの男の子、ダサいなぁ…ポトレで女の子と盛り上がって出来もしないのに格好つけて…哀れだよなぁ…)」
僕は1時間半の空き時間に結局せんべい1枚だけ食べて続きの撮影を順調にこなしましたとさ。
#っていうか、殴って奪うって冗談でもそういう考えになるのは一度病院行った方が良いと思うよ?マジで。
第5筒 手がでちゃったおじさん
さて婚礼のお話に戻りまして。
当時のぱんだりは、「ストロボ直射?ダッセぇ!」みたいなハリセンボン級に痛いやつでした。(遠い目
バウンスする俺カッケェーーーーー!ヒューーーー!!
くらいに思ってたんじゃないでしょうか。(さすがにそれはない
でもそれくらいの勢いで、いろいろとバウンス角度を変えながら条件によってベストなバウンス角度を研究してました。
建物の構造が少し特殊なため、普通に0度~90度でバウンスしたら新郎新婦へのバウンス光がシャットアウトされる感じでした。そのため、後方上部に向かって発光するポイントがあったんです。
※一応いろいろと試した結果なので、当時としては正解の角度でした。それ以上に最適かつ設定変更がすばやくできる方法があるかは不明。
※今なら直射で光量をうまく調整できる…はず…はず…いや出来ないか???
そして、とある披露宴。
新郎新婦を例によって後方上部のバウンスで撮影していたところ、主賓テーブルの男性が僕の隣に来て言いました。(僕はファインダーを覗いたまま)
男性「兄ちゃん、ストロボはこう使うのが正解なんや」
そして、
ガチャガチャガチャ!
ストロボのバウンス角度を、男性が勝手に斜め上方(たしか70度くらい)に修正したのです。(僕は、ぽか~~ん…)
もちろん、その直後の写真は見事にバウンス光がシャットアウト、新郎新婦には光が足らずアンダー。
↑教えてくれたのに撮らないのは失礼と思って…
ぱんだり「ここは、この角度で正解なんですよ~~(ひきつりにっこり)」
と僕はストロボの角度を治して撮影を進めました。
どうやらこの男性、酔っていたためか僕を素人と思っていたようで、あとから
「プロだったとは知らんかった!すまんかった!!」と謝ってくださいました。
名札もつけてたんですけどね(笑
まぁ、間違ってないよね。腕前は素人なんだから(笑
今からすると、とても面白い事ばかりでした。
最後に
ほんと、写真も何もない長文を最後まで読んでくださってありがとうございました。
かるーーくの触りはtwitterにそれぞれ書いたことがあったりもしますが、ちゃんと書くのは始めてでした。
僕も下積みよりもっと前は、比にならないくらいの迷惑をプロの人にかけた事もあって、それでもその人はとても優しかったので、僕も本来はそうならなきゃいけなかったのかな…なんて。
最近アルバイトをするときは、カメラを持っている人にはどんどん前に来てもらうようにしてたりします。
小難しい精神論はおいといて、せっかく一緒の場所で写真を撮ってるんだもの、楽しくなくちゃもったいない。せっかくのお祝い事なんだし。
だからなのかな、最近はこういった事もなくて、本当に楽しくやれてます。でも、戻れない世界だけど。
だからもしも、縁あって僕と一緒の会場に入ることがあったら、苛めないでくださいね。打たれ弱いの。
そんなお願いを最後に、またね~。
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