「どう計算しても納期が間に合いません!」上司「気合と根性だ!」
システム会社が一番システマティックじゃないと思う。
ぱんだり(@pandaryman)でございます。
21時前に帰ると戦犯扱いです。
さて、最後は、バックアップについて考えるお話であります。ラストです。
前回までのお話
「話の流れがよくわからん」という方は、こちらをどうぞ。
最適なバックアップ方法は何だ!?
これ、一番の問題です。
僕なりの答え「人それぞれ。」
ただ、いろいろ経験してきた中で、技術者でなく一般の方にとって大切なことは、この3つと思います。
(2)いざ障害が発生した時に、シンプルに接続できること
(3)普段の作業が面倒でないこと
(1)データを守ることが最も大切
障害というのはいろいろあると思います。
機械が経年劣化で壊れた、だけでなく、システムが飛んだとか、ノートなら電源が入らなくなったとか、マザーボードがお亡くなりになられたとか。
データ障害ではなかったですが、近所に雷が落ちて、家のネットワーク関係がごっそりやられたことがあります。
その時は何台かのLANボードの口と、HUBの口が死亡しました。
たとえば、NASでLANの口が死んだら?
オモイデバコがタダノハコになってしまいますね。
全てに対応することは難しいですが、データを守ること!を最も大切にしたら良いと思います。
LANケーブルを雷から守る!こんなものがあるようです。
(2)事件は現場で起きるのです。シンプルに接続できることが大切。
シンプルに接続できれば、何かあっても自分でなんとかできてしまうことも多いです。
もしくは、ちょっとITに詳しいくらいの人でも、なんとかしてくれることが多いです。
それは、復旧費用の大小にかかわってきます。
復旧費用が大きすぎた場合、大切なデータでも、なくなく手放すしかないこともあるわけですから。
また、何かおきた時にすぐに対処できるので、連鎖への防止にもつながります。
対処しきれそうにない場合は、とにかく専門業者さんへ!
(3)普段が面倒なバックアップは、最終的にとらなくなってしまう
作業が面倒な事はできるだけ避けたいです。
バックアップ作業が面倒であればあるほど、人はバックアップを取りません。
そして、何かあった時に言うのです。
「バックアップを取っておけばよかった」
理想は、バックアップに関係する普段の作業がZEROクリック。
できれば、1クリックくらいで終わらせたいところです。(例えですよ。)
フリーソフトや有料ソフトでバックアップを取れば、手間はあまりかかりません。
人や目的によってバックアップ方法を考えてみよう
優秀な技術者(特にLinux系OSに精通している人。ハード寄りの人)
そりゃもう、RAIDシリーズでしょ。
こういった方は既に、RAIDにされていると思います。
きっと、高位なRAIDを組んで万全の体制でバックアップされていると思います。
そして、きちんと障害対応できるはず。
むしろ、そのような方はこの記事を読まれていないと思います。(不要だから。)
ということで、以下は、RAID復旧できる優秀な技術者さん以外の人向けに考えてみました。
たくさんの人でアクセスしたい
大前提として、たくさんの人でアクセスしたいというのがあるので、NASが良いと思います。
PCの共有フォルダという手もありますが、ここはNASを推しておきます。
NAS+USB外付けHDDでのバックアップがおススメです。
NASにはUSBの口がついていて、そこに外付けHDDを設置することができるものがあります。
付属のソフトウェアで自動バックアップできる場合もあります。
その場合、使う人はNASにデータを保管するだけで、自動的に外付けHDDにバックアップされます。
ここで注意することは、”NASの空き容量”よりも”外付けHDDの容量”を大きくすることです。
NASはRAID0でもRAID1でもRAIDなしでもかまいません。
RAID1にすれば3重バックアップとなって、かなり強固なものになりますが、コストがそれだけかかります。
例2:NASに2TB + 2TB のストライピング(使える容量4TB) ⇒ 外付けHDD4TB
外付けHDDに障害が発生した場合は、それを新しいものに取り替えて、NASから全データをコピーします。
NASに障害が発生した場合は、NASを新しいものに取り替えて、外付けHDDから全データをコピーします。
実に、シンプルです。
そして、この方法は、一人で使用する場合でも効果的です。(下は、それ以外の方法を書きます)
基本的に一人で使用する。
デスクトップPC(タワー型)の場合
内蔵HDD を2台でバックアップする。
バックアップソフトを導入する。
この時、データを保管するのは片方のみ。
バックアップは、バックアップソフトに任せるます。
バックアップソフトによって、ミラーリングできたり、世代バックアップができるものがあります。
HDDの容量は 保管するHDDの容量 = バックアップHDDの容量 でOKです。
※世代バックアップする場合は、
保管するHDDの容量 < バックアップHDDの容量 とする方がよいです。
世代バックアップをしておけば、
word文書などで誤って消した際の人的なエラーのバックアップになります。
ミラーリングは、削除したら完全に消えてしまうので、人的なエラーのバックアップにはなりません。
※今回のお話は、間違って削除したなどがないという前提でお話しています。
ノートPCの場合
理想は、デスクトップと同じ考えで、外付けHDDを2台 です。
ただ、USBの口が複数とられてしまうので、とても不便です。
そういった方は、NASも併用すると良いかもしれません。
この時、NASをバックアップ側に持っていっても良いと思います。
もしくは、上で書いたように、NASに保管して外付けHDDをバックアップにしても良いと思います。
大切なことは、シンプルにアクセスできることです。
いざという時は、シンプルが一番です。
クラウドストレージは効果的に使える!
回線が速かったりする場合は、上の説明の「外付けHDD」の1台分をクラウドストレージで読み替えても良いかもしれません。
容量無制限であったり、金額によってはそういうものもあるようですので、これは非常に便利です。
理由は、クラウドストレージは遠隔地にあるからです。
僕が生まれそだった土地は、2018年の西日本豪雨で水の中に沈みました。
僕の通った中学校。バレーボールをした体育館が水の中で屋根だけ見えていて、それが連日報道されていました。
もちろん、同級生の実家や、知っている人の家がたくさん被害にあいました。
こういった災害では、僕が今回話しているバックアップ方法は、まったくの無意味です。
土砂の混じった水が浸入したHDDは復活できないと思った方が良いです。
そういった災害に備える意味では、クラウドストレージは最強のバックアップと言えます。
ただやはり、金銭的な面やサービス終了のリスクもあります。また、写真データなどが劣化してしまう可能性がないことを事前に確認されておかれる方が良いと思います。
(おまけ)外付けHDDってどこがいいの?
よく聞かれる質問です。
正直、どこが良いとは言えないです。どこが悪いとも言えないです。
予算や、必要なデータ量もありますし、どんどん新製品も出てくるのですべてを検証するのは難しいところです。
HDDを買う人は、できれば、安全なものが良いですよね。
I社が良いとか、B社がいいとかいろいろあると思いますが、これは好みがあると個人的には思っています。
外付けHDDって、構造はシンプルです。
(A)HDDに、(B)SATA(HDDの口)とUSBを変換し、電源を供給する回路 が付いているだけです。
故障するとすると、次のどちらか。
(A)HDDそのもの
(B)SATA-USB変換および電源の回路
・壊れにくいHDDを使っていること。(厳密には壊れやすいHDDが使われていないこと)
・SATA-USB変換および電源の回路 が丈夫であること。
と言えますね。
でも実際問題、
メーカー製の外付けHDDって、どのメーカーのどの型番を使っているかって表記されていないし、
そもそもSATA-USB変換系の回路が丈夫かどうかなんて書いていないわけです。当たり前ですが。
結論は、使ってみなくちゃわからない。つまり、どこでもあまり変わらないかも。
販売サイトのレビューを見ても、障害レビューが多いからといって、本当に障害率が高いかは不明です。
販売台数が多ければ多いほど、障害件数は増えるし、障害こそレビューに書かれることが多いのですからね。
それでは、どうすれば少しでも安心できる製品を手にいれられる?
組めば良い。
まずは、
(1)HDDは壊れやすい型番を避けること。
これは経験則がものを言うので、自分が使ってきて壊れたことがあるものは使わないようにするしかないです。
でも、初心者には難しい。それなら、
(2)NAS用とされる製品を使用する
これが一番無難といえます。NAS用は回転数こそ低いですが、耐久性をうたっています。
少し高価ですが、保証期間が長いのも特徴です。
壊れてしまってはどうにもならないですが、バックアップさえ取っていれば、大丈夫です。
データはちゃんとあるわけですから、保証してもらって、新しいHDDを使えば問題ありません。
個人的には、WD REDシリーズがお薦めです。
今まで10台くらい使ってきました。
1台初期不良に当たってしまいましたが、それ以外は安定して動いてます。
最長なものは5年以上、ほぼ24時間365日稼動しています。
※今でも頻繁に読み書きされているHDDです。
安いHDDで入れ替えを頻繁に行うか、少し高くても安定したものを保証を考えて導入するか、は好みになるとは思います。
HDDが決まったら、外付けケースに入れるだけです。
もし壊れても、外付けケースを入れ替えるだけでいい。
自分に最初の作業をしているので、交換も楽に出来ます。
このあたりは好みになるので、USBの規格とSATAの口とを確認して好きなものを購入されたら良いと思います。
僕は、なんとなくファン付きがいいなと思ってこちらをよく購入しています。
もう10台近く買った気がします…
メーカー製も、回路が壊れた分には、こういった外付けケースで修理が可能です。
メーカー製外付けHDDが壊れたように見えても、回路だけが壊れたというケースももちろんありますので、どうせ壊れたなら交換を試してみるのも一つの手段といえます。
まとめ
バックアップの基本は、何かあった時に、シンプルに復旧できる方法をとることが基本です。
素人だからこそ、不可解なものに手を出すのでなく、シンプルが一番です。
そして、壊れたときは、
回路が壊れたのではないか?(→ケース交換)
HDDが壊れたのではないか?
の順番で調べると良いと思います。
個人的には、常に一つ、交換用の外付けHDDケースを持っておくと良いと思っています。
異論・反論はあるかと思いますが、ぱんだりはこの記事のように考えています。
読んでくださった皆様が、「データが無くなった」と悲しむことがなくなればよいな、と思っております。
長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
ほいじゃあね。
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